業務用エアコンは高価なイメージがあり、「小さな店舗や事務所なら家庭用エアコンで安く済ませたい」と考えるオーナー様も多いでしょう。しかし、安易に家庭用を選ぶと「冷えない」「電気代が高い」「すぐに故障する」といったトラブルを招くリスクがあります。本記事では、プロの視点から家庭用と業務用の違いを徹底比較。20畳以下の小規模なケースや、更衣室などの限定的な利用なら家庭用が選べる場合もありますが、基本的には動力電源や耐久性の面で業務用が推奨されます。
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家庭用エアコンはあくまで「住宅」での使用を前提に設計されています。店舗や事務所という特殊な環境では、以下の点に注意が必要です。
能力不足で全く冷えない可能性 家庭用エアコンのスペック表にある「30畳用」などの表記は、あくまで機密性の高い住宅で使用した場合の目安です。人の出入りが激しい店舗、パソコンなどの熱源が多い事務所、あるいは天井が高い空間では、表記通りの性能を発揮できません。例えば、20畳の店舗に家庭用の20畳用を設置しても、実際には10畳分程度の効果しか得られないケースも少なくありません。
メーカー保証の対象外になる恐れ 多くの家庭用エアコンは、店舗や事務所などの「業務利用」を想定していません。そのため、過酷な使用環境で故障が発生した場合、メーカーの無償保証期間内であっても保証の対象外となり、修理費用が全額自己負担になるリスクがあります。
耐久性が低く寿命が短くなる 家庭用は1日の稼働時間が数時間であることを想定していますが、店舗や事務所では10時間以上連続して運転することも珍しくありません。高負荷な運転を毎日続けることで、本来10年以上持つはずのエアコンが7〜8年で壊れてしまうなど、耐用年数が著しく短くなる傾向があります。
初期投資は家庭用より高くなりますが、運用コストや専門機能の面では業務用が圧倒的に有利です。
動力電源によるランニングコストの安さ 多くの業務用エアコンは「三相200V(動力)」という電源を使用します。この動力プランは、一般家庭で使う電灯プランに比べて基本料金や使用料金単価が安く設定されていることが多いため、長時間の使用や複数台の稼働が必要な場所では、トータルのランニングコストを大幅に抑えることができます。
業種に特化した専用機種のラインナップ 業務用には、特定の環境に特化した機種が豊富に用意されています。
厨房用: 油汚れに強く、本体がステンレス製で錆びにくいモデル。
粉塵用: 蕎麦屋や製粉所など、粉が舞う場所でも丸洗いしてメンテナンスできる床置きモデル。
中温用: 鮮魚の加工場など、10度程度の低い温度を維持する必要がある場所向けのモデル。
設備用: 工場などの大空間を強力な風量で一気に冷やすための大型モデル。
全てのケースで家庭用が不可というわけではありません。条件によっては家庭用がコストパフォーマンスに勝る場合もあります。
20畳以内の小規模かつ限定的な空間 広さが20畳以内で、かつ動力電源が引き込まれていない場所であれば、家庭用エアコンの方が導入コストを抑えられます。特に、会社の更衣室や休憩室、倉庫の一部など、人の出入りが少なく使用時間が限定的な場所であれば、家庭用を選択するメリットは十分にあります。
リスクを許容した上での導入 「寿命が少し短くなる可能性がある」「メーカー保証が効かないかもしれない」というリスクを理解した上で、初期費用を極限まで抑えたい場合には選択肢に入ります。その際は、実際の広さよりも1〜2サイズ大きな能力の機種を選定することで、過負荷による故障リスクをある程度軽減することが可能です。
店舗や事務所の空調選びは、目先の安さだけでなく、耐用年数を通じたトータルコストで判断することが重要です。
機種選定のチェックポイント
広さと環境の再確認: 人の出入りや天井高を考慮し、家庭用なら実面積の1.5倍〜2倍の能力が必要になることを念頭に置きましょう。
使用時間の考慮: 毎日長時間運転する場合は、耐久性と電気代の安さから業務用エアコンを強く推奨します。
特殊環境の有無: 厨房や粉が舞う場所など、特殊な環境であれば専用の業務用機種を選ばなければすぐに故障してしまいます。
保証とリスク: 万が一の故障時に、保証が適用されないリスクを許容できるか検討しましょう。
最適な交換時期や機種選定に迷った際は、信頼できるエアコン専門業者に現場調査を依頼することをお勧めします。
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